勉強会ではこのように言われたことがありませんか?
適切なテンションをかけると、切るべきところが出てきます。
・・・
正直、”やめてくれ”っておもいませんか?
ずっとこう思って聞いてました。
適切なテンションと切るべきところを知りたいから聴いてるんです・・・
情報量0の話はやめてほしい・・・と。
「適切なルートを通れば、いきたいところに行けます。」
「結局人それぞれですよね。」
と同じぐらい情報量が0ですよね。そりゃそうだろ!という全く意味のない情報になります。
適切ってなに?切るべきところって何?
大丈夫です。このブログではもっと具体的に、わかりやすく広間膜腔展開について説明していきます。
目次
広間膜腔を”作る”
広間膜は存在しないという話はもういいですか。
もう一度だけ言わせてください。
広間膜腔とは人体に存在せず、広間膜の前葉と後葉を離した時にできる人工的な腔のことを言います。
このブログを1から読んでくださっている方には耳タコかもしれませんが、広間膜腔は人為的に作っていくものです。(詳しくはこちら)
このこと知っていると知らないでは操作とやりやすさが全く違います。
絵を描くときに、描きたいものを知らないと絵を描くことはできませんよね。
これと同じです。
そこに何が存在する?
ダビデ像を掘り起こした。彫刻家のミケランジェロはこう言いました。
「どんな石の塊も内部に彫像を秘めている。それを発見するのが彫刻家の仕事だ。」
つまり、そこにはすでに石の中には完成像があり、そうなるように掘っていくだけということです。
じつは、広間膜腔も同じです。
「どんな広間膜も内部に広間膜腔を秘めている。それを発見するのが執刀医の仕事だ。」
まずは中の像を知っていきましょう。
作りたい腔の形
中の像を知るには、”正解”となる形を知っておく必要があります。
とりあえず前方アプローチで目指すべき広間膜腔の形を一つ紹介します。
それは、箱の4面が見える形となります。
左の広間膜腔であれば、奥に基靭帯、右に子宮(上行枝)、左に骨盤壁、下に後葉が存在します。
そこに無駄な脂肪など存在しません。次のような腔です。
尿管は左奥の角に存在し、子宮動脈は基靭帯の中にあります。この形です。目に焼き付けてください
今回は広間膜の腔の作り方の導入として、”広間膜腔を展開した後の像”を紹介しました。
目的地がわからないルートほど怖いものはありません。ゴールの像をしっかりと目に焼き付けてそれに近づくように広間膜腔を掘り起こせるようにしていきましょう
今日からできること
広間膜腔を展開する前に、展開後の像を思い描いておく
まとめ問題
広間膜腔展開に関する以下の記述のうち、正しいものを選択してください。
- A. 広間膜腔は人体に存在する自然な空間であり、手術中に特別な操作をせずとも広間膜腔を確認できる。
- B. 広間膜腔は人工的な空間であり、広間膜の前葉と後葉を離すことで作られる。
- C. 広間膜腔の形成には、無駄な脂肪や組織を取り除くことは関係がない。
- D. 広間膜腔展開の際には、ダビデ像やミケランジェロの作品との共通点は全くない。
回答:B. 広間膜腔は人工的な空間であり、広間膜の前葉と後葉を離すことで作られる。
解説: 広間膜腔は人体に自然に存在しない空間で、手術中に広間膜の前葉と後葉を離すことで作られる人工的な空間です。そのため、選択肢AとCは誤りです。
また、選択肢Dに関しては、ダビデ像やミケランジェロの作品との共通点がないとしていますが、実際には広間膜腔とダビデ像の制作には共通点があります。どちらも完成像をイメージしながら、それに向かって作業を進めることが重要です。したがって、選択肢Dも誤りです。
正しい選択肢はBであり、広間膜腔は人工的な空間で、広間膜の前葉と後葉を離すことで作られると述べられています。
次回は”広間膜腔の超具体的な展開方法”について説明してきます。お楽しみに。